①HbA1c測定機器の導入
この度、糖尿病の診断や治療効果の判定に重要な検査である、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を院内で測定できる検査機器を導入致しました。以前は院内で採血した血液検体を検査会社に委託して測定し、後日に結果を確認・ご説明しておりました。今回導入した機器には2つの特徴があり、
⑴ 少ない量の血液で測定できるため、糖尿病の検査だけであれば、細い針で指先をチクッとするだけの採血で検査ができます。
⑵ 測定時間が5分以内と非常に短時間です。
今後は検査当日にHbA1cの結果がわかるため、速やかに治療方針を決定することができ、糖尿病診療の質の向上が期待できます。健診等で糖尿病の疑いがあるなどの指摘を受け、再検査のご希望などありましたら、簡単に検査ができますのでお気軽にご相談ください。
②睡眠時無呼吸症候群の簡易検査の導入
睡眠時無呼吸症候群は、その名の通り、睡眠中に何度も呼吸が浅くなったり、一時的に止まってしまうことで様々な症状や合併症を引き起こす病気です。この病気の方は、いびきが目立つ事や、夜間に目が覚める・トイレに何度も起きる、起床時の頭痛やだるさ、日中の眠気、などがしばしばみられます。この病気では、日中の眠気が強くなることから自動車の運転中に眠気を起こし、交通事故を起こすリスクが高い事がわかっています。さらに、十分な睡眠がとれない事が体への負担となり、高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を発症しやすくなったり、脳卒中や心筋梗塞などの病気を発症するリスクが高まることが知られております。
診断のためには、睡眠中の呼吸の状態を把握する検査を行います。当院では医療機器メーカーと業務提携し、患者さんの自宅へ簡易検査の検査機器を配送する方法にて、簡単に検査ができる体制を整えました。検査は保険診療で受けられ、検査費用は3割負担の方で約2700円です(別途初診料や再診料といった診察料がかかります)。
もし周囲の方に睡眠中のいびきや、呼吸が浅くなっている・一時的に止まっているなどの指摘を受けたり、日中に急に眠気が来るなどの症状があれば、この病気の可能性がありますので、一度検査をご検討下さい。